自宅で開業する場合の準備
開業前に準備しておきたい項目は以下のとおりです。
上記の項目について、なぜ必要か、さらに掘り下げておくと良い詳細について下記に解説を付け加えています。
ホームページ
最初の段階でホームページを準備しておくのは、ご自身のプロフィールづくりだと考えておくと手が動かしやすくスピードをもって準備することができます。
なぜホームページが必要?
心理カウンセラーとしての仕事は、お客様から信用されて成り立つお仕事ですが、お客様にとっては「相談してよい相手か?」ということについて不安になります。その際に検索をしてプロフィールは必ず見られていると思っておいてよいでしょう。ですから、安心して相談できる心理カウンセラーであることをアピールしておく必要があります。
私はアピールすることが苦手!という方もいらっしゃいますが、「アピール」=「価値を伝える」と置き換えて考えると取り組みやすいでしょう。
ホームページの準備
Faceboookをプロフィールにされている方もいらっしゃいますが、Facebookの場合はプロフィールにアクセスしようとすると「Facebookにログインしてください」とログインしなければ閲覧することができません。単純にそれぐらいならいいのではないかと思いがちですが、Facebookのページにアクセスすると「知り合いかも」という通知が届きます。お客様(相談者)は、まだカウンセラーのことをよく知らない状態ですし、自分がプロフィールを見ていた(興味があるんだ!)と思われることを避けたい心理も理解できると思います。ですから、可能なかぎりFacebook以外のプロフィールを準備しておくことがチャンスを広げることになります。
以下でホームページを作成することができます。
1.アメーバーブログ
カウンセラーや士業など個人事業主ではアメーバーブログを利用されている方が多いです。多い理由は以下の2つです。注意点も1つ付け加えておきます。
無料で開始できる
小規模事業者にとって無料はとてもありがたいです。ですが、ホームページ(ブログ)内に自動的に広告が表示されます。この広告は、ホームページに掲載されている内容に近い広告を表示しますので、せっかくホームページ(ブログ)に訪れた人に同業者の広告が表示されてしまい、お客様が他へ誘導されることにもなります。
この広告表示を回避するためにオプションプラン(Amebaプレミアム)が有料であります。「広告をはずすコース」となっており、月額税込み1,080円が必要となってきます。
心理カウンセラーとしての仕事へさらに熱が入ってくると、やがて広告を非表示にしたくなってきますので、完全な無料ではないことに留意しておくとよいでしょう。
検索結果の上位表記への期待
アメーバーブログを利用すると、開設したホームページ(ブログ)がgoogleやyahooで検索した際に、検索結果の上位に表示されやすくなる傾向があります。この傾向は時間が経てば変化しますので期待しすぎるのは禁物です。
また、アメーバーブログ以外にご自身で独自のホームページを開設されてもgoogleやyahooの検索結果にはヒットしてくるのですが、ヒットするまでに半年や1年といった「浸透期間」がかかるので、その浸透期間の短さもアメーバーブログの良いところの1つとなっています。
アメーバーブログ利用の注意点
無料で利用できるのですが、その反面、アメーバーブログ側の判断でホームページ(ブログ)を消す(削除)することができます。ある日突然に消えた!ということが起こる可能性があります。もちろん利用規約に反すること(公序良俗違反など)をしなければ消されることはないとの話題も多くありますが、消えてからでは事すでに遅しということになります。この判断は開設者ではなくアメーバーブログ側にあることに留意しておき、事業を運営していくうえでは最悪の場合も想定して備えをしておくか、別のホームページ開設方法を選択するのがよいでしょう。
(前述の広告非表示オプションで費用を支払っていたとしても、それはオプションに対する料金なので、削除されないこととは異なります。)
2.上記以外のブログサービス
先にアメーバーブログを紹介しましたが、それ以外のサービスも紹介しておきます。ただし、アメーバーブログと同様に消される(削除)可能性はサービス提供者側にゆだねられますので留意されてください。
- はてなブログ
- seesaaブログ
- ライブドアブログ
- note.
3.無料ホームページサービス
- wix
- ペライチ
- Jimdo(ジンドゥー)
- Google Sites(グーグルサイト)
- Goope(グーペ)
4.有料レンタルサーバーで開設
- XSERVER
- ロリポップ
- さくらレンタルサーバー
オンラインカウンセリングに必要なソフトウェア(ツール)
自宅で開業する場合といっても、カウンセラー業の場合には大半の方が固定費(家賃)がかからない自宅からのスタートになります。そして、その多くはオンラインカウンセリングが主体となりますので、パソコンの環境を整えておきましょう。
パソコンで整えておきたい環境
オンラインカウンセリングのためのテレビ会議ツール
zoom(ズーム)【無料/有料】
多くのオンラインセミナーや対面用テレビ会議システムとして、一番利用されているのがzoomです。
さまざまなデバイス(パソコン、スマートフォン、タブレット)から利用が可能で、操作がいずれにおいても簡単で使いやすいのが特徴です。
しかも、心理カウンセラーにとってカウンセリングを録画できる機能はとても重宝します。カウンセラー業にとって記録が残っていることは、カウンセラーと相談者ともに経緯を振り返ることができ、録画ファイルを整理しておくことでカルテの1つとして活用できます。
使い始めは操作に戸惑いを感じますが、カウンセラーとして仕事を成り立たせるために必要となってきますので、身近な家族や友人に練習に付き合って慣れておくと安心です。
- 無料プラン
- 100人まで同時参加が可能
- 最大40分間の利用が可能
- 有料プラン(プラン名:プロ)
- 年間:20,100円
- 割高になりますが月払いも可能です。
- 100人まで同時参加が可能
- 利用時間が無制限
- 1GB分の録画容量
zoom以外のテレビ会議ツール
- Google meet【無料】
- こちらも操作が簡単で使いやすいのですが、Googleアカウントがカウンセラーと相談者ともに必要となりますので、相談者がgmailを利用されている場合であれば問題ありません。
- Facebook Messenger【無料】
- すでにFacebookを登録されておりMessengerの利用が可能であれば、こちらも手段の1つとなります。
Googleドライブ【無料】
こちらは相談者の記録を保存しておくために利用されるとよいでしょう。カウンセラー業においてもパソコン(IT)を利用されると効率的に仕事の管理が行えます。心理カウンセラーの方にはパソコンがこれまでは苦手だったという方も多くいらっしゃいますが、今では使いやすく進化していますので、慣れていかれることをオススメします。
カウンセラー業にGoogleドライブをオススメする理由
カウンセリングの回数が増えてくると、どのような会話や指導、次回の課題を話したか記録が必要となってきます。この記録をノートなどの紙で行うことも可能ですが、旅行や出張に行く際にもそのノートや紙を持参しておかなければ記録を振り返ることができません。
プロとしてスマートな仕事ぶりを発揮するうえでも活用をオススメします。
- データはクラウド上に保存されます
-
googleドライブを利用することによって、カウンセリングを記録したデータはパソコンではなく、クラウドと言われるインターネットに保存されます。(Googleのセキュリティで守られいますので基本的には安心ですが、Googleアカウントのパスワードが他者に漏洩しないよう十分な管理が必要です。)
- パソコンが壊れても安心
- どこからもでログインできればデータの参照や編集が可能
- 15GBまで無料で利用可能(15GBを超えても100GBの膨大な容量でも年間2,500円)
- すばやい検索が可能
- カウンセラーにとって「検索機能」も便利な機能となります。利用シーンとしては、たくさんの相談者の記録がGoogleドライブに保存されていても、相談者の名前で検索するとすぐに見つけることができることや、悩みなどの言葉のフレーズで検索すると複数の相談者のファイルを縦断して検索結果に表示されます。
このようにして検索できることで、過去のカウンセリング方法の見直しに役立ち、さらに磨き上げる材料にできます。
ノートなどの紙に手書きすることで記憶の定着など脳への刺激を重視される方の場合においても、併用されるアイデアはいかがでしょうか?手書きのノートをスマートフォンで写真を撮り、Gooleドライブ(Googleドライブ内のドキュメントやスプレッドシート、スライド)に写真を貼り付け、そして手書きした内容をタイピングして書き添えておきます。これで検索機能の対象とすることができます。あえてタイピングする理由は、写真の中の手書き文字まではまだ検索機能は弱い状況です。日を追うごとに手書きの文字認識も進化していきますが、現状で検索機能の良さを発揮するためには、あえてタイピングが必要です。
カウンセリング記録は財産となりますので、整理して保存しておくことがその価値を高めます。 - 共有が可能
- 心理カウンセラーの場合、相談者と共有したい情報も出てきます。カウンセリングのステップの説明や、現状課題の列記、カウンセリング後における今後の取り組み、など相談者と同じものを見て話すことで、齟齬(認識の食い違い)を防ぎ、お互いの足並みを揃えることができます。
そのような同じものを見る必要がある場合に使えるのが共有機能です。ただし、閲覧のためには相手方にもGoogleアカウントが必要となります。共有機能を活用の場合には、手際よく相談者にも操作方法が理解できるようマニュアル化しておきます。このマニュアルもGoogleドライブに保存しておえば、いつでも編集が可能です。