心理カウンセラーのやりがい
心理カウンセラーのやりがいとして2種類紹介します。心理カウンセラーになりたいと目指されている方、そして、すでに心理カウンセラーとして活動しているものの停滞感を打破したいと考えている方、いずれにおいてもこのような心配はありませんか?
- 心理カウンセラーを仕事として続けられるだろうか?
- 自分は心理カウンセラーという仕事に向いているのだろうか?
- 心理カウンセラーの仕事は将来性があるのか?
- 人に「どういう仕事をしているの?」と聞かれて、どう答えるか?
心理カウンセラーという職業は、日本国内においてはまだまだ認知が低い現状ですが(心理カウンセラーを活用する方法を知らない方が多い)、海外においてはその立場が確立されています。海外映画にも心理カウンセラーを仕事としたキャストが登場しています。日本国内においてもこれから「認知が高まる」=「必要とされる」仕事になっていくのは、心理学を少しでも学んだ人ならそれを感じています。
心理カウンセラーとして一歩前に進むためのやりがい
これから様々な分野で必要とされる心理カウンセラーを職業としていくうえで、そのやりがいについては、2種類の方面から理解しておくとその仕事の意義を継続して感じていくことができます。
表面的なやりがいと、内面的なやりがいのバランス
1.表面的なやりがい
- 人(相談者)の役に立てる
- 悩んでいる人の助けになれる
- 人生の相談者になれる
上記のように、何らかの問題を抱えた相談者の役に立てることは、やりがいの1つになります。
心理カウンセラーを目指した理由も、自分自身が助けられた経験や、抱えている問題に多くの時間と労力を費やし苦労してきた経験があるからこそ、相談者の力になりたいと思えます。そして、相談者に「ありがとう」と御礼を言われること、心理カウンセラーとしての仕事冥利に尽きます。
しかし、「役に立ちたい」「力になりたい」と思う気持ちは対外的にも聞こえが良く、使命感を持つうえでとても重要なことですが、この表面的なやりがいだけに注力してしまうと、職業として続けていくうえでバランスを崩す原因になります。
長い人生で職業として続けていくうえでは、一時的なモチベーションアップだけに翻弄されてしまうと、気分の浮き沈みなど自分自身が問題を抱えることになりますので、内面的なやりがいにも目を向けておくことが大切です。
2.内面的なやりがい
上記の3点は見落とされがちな項目となります。表面的なやりがいが先行すると、カウンセリングはボランティア(無報酬)となり、生活の時間は仕事に圧迫され、自分自身が疲弊することにつながります。ボランティアは素晴らしい活動の1つですが、自分自身の生活が安定していることがその活動を続けていくうえでの下支えになります。
では、内面的やりがい3点について紹介していきましょう。
1.収入
心理カウンセラーの職業は、企業や施設に就職をして会社員として勤める方法と、独立開業をして個人事業主や法人として活動する方法があります。
- 会社員の場合、現状では年収200万〜300万円(月給16万〜25万)の水準となります。
- 独立開業の場合、自分で設定した価格でカウンセリングを行いますので、相談者(お客様)の集まり方しだいで0円〜無限大となります。
一般的には上記の水準を目にすることが大半で戸惑いを感じる人もいますが、長い人生における職業として、この機会に俯瞰することをおすすめします。なぜなら、心理カウンセラーという職業は、非常に息の長い仕事だと考えられるからです。
心理カウンセラーという職業は息が長い理由
- 時代が変わっても人の悩みはつきない
- 定年退職しても活動できる職業
- オンラインを活用することで場所を選ばない
- 仕事を続けていくうえで大きな費用がかからない
- 他の仕事と併用できる(本業にプラスできる)
- 会社員としてスタートしても、将来のキャリアプランに独立開業の選択肢を持てる
- 人気カウンセラーはカウンセリング料金が高い
収入は多いに越したことはありません。相談者に提供できる質を高めることや、カウンセラー自身の人生を豊かにすることにつながります。目の前の収入金額で一喜一憂するよりも、ご自身の長い人生のキャリアとして心理カウンセラーという職業を捉えるのが大切です。
収入は外からは見えませんが、長い人生にとって自己重要感・自己肯定感と内的なやりがいに大きな影響を与えますので大事にされてください。
2.時間
心理カウンセラーとしての仕事は、時間をコントロールできるという意味でも内的なやりがいにつながります。
時間をコントロールできる理由
- 完全予約制にする
- 自分主導の日時調整ができる
- 営業時間中に店舗で待機しておく必要がない
- オンラインの活用
- 場所を選ばないため旅行中のひとときでも対応が可能
- メールでの対応も可能
上記のように時間や場所の制限を受けずに仕事のやりくりができる方法があるため、自らの生活とのバランスを確保したい人にとっては、大きなやりがいになります。
仕事に取り組みながら効率的にこなす仕組みを作ることを念頭に置いておくとよいでしょう。
心理カウンセラーの仕事は漠然と取り掛かると時間がかかる
心理カウンセラーとしての仕事は、相談者が目にしているカウンセリングの時間だけではなく、下記に時間が必要となります。
- カウンセリング前の準備
- カウンセリングの時間
- カウンセリング後の整理
- スケジュールの日程調整
- 自分自身の心のメンテナンス
- カウンセリングの質を高めるための学び
睡眠時間を削ることや休日返上を続けていてはカウンセリングの質が下がりますので、便利なツールや業務をパターン化することで効率の良い仕組みづくりが必要です。
時間を自由に采配できることは、やりがいを持ち続ける内的要因になります。
3.実績
一般的に心理カウンセラーの仕事は、傾聴と呼ばれる「相談者の話し相手の立場になって聞く」ことに重点が置かれた解説が多いため、相談者がマイナスの状態からゼロの状態へと寄り添います。ですが、その先のゼロからプラスへ、そしてプラスからさらに上のプラスへと成長していくために必要とされる心理カウンセラーになるとコーチングの領域に入っていきます。
カウンセリングとコーチングは使い分ける必要がありますが、この領域に入ってくると、相談者が結果を出し、それがカウンセラーの実績となっていきます。第三者的評価が実績としてあると、相談者が増える要因となり、収入や時間に連鎖していきます。社会的評価が得られるのも内的なやりがいの1つです。
心理カウンセラーに向いている人・向いていない人
心理カウンセラーに向いている人
一般的に向いていると言われる人
- 聞き上手な人
- 共感力がある人
- 人の役に立ちたい人
心理カウンセラーに向いていない人
一般的に向いていないと言われる人
- 自分の考えを押しつける人
- 上から目線で物を言う人
- せっかちな人
向き不向きよりも得意分野
上記は一般的な話題を挙げてみましたが、つまるところ、心理カウンセラーに向き不向きはなく、得意分野を持つことがポイントになります。簡単な例をあげると、相談者に共感もせずに「●●です!」と一方的に言い放つことはよくないことのように言われますが、現実にはそれに助けられる相談者もいます。
ですから、向き不向きではなく、自分に合ったお客(相談者)が存在する得意分野を定めることが理にかなうのです。
特に「私は、心理カウンセラーに向いていないのかも?」と不安に感じている方には、今一度広い視野で自分に合ったお客(相談者)が存在する分野を探してください。
得意分野を探すヒント
- 大人が苦手なら子供は?
- 男性が苦手なら女性は?
- 女性で対象が広ければ幼稚園児のママは?
- 話すのが苦手ならメールは?
- 趣味のコミュニティは?
上記のように自分自身への質問を掘り下げていくと、得意分野を見つけることができます。
参考までに心理カウンセラーで大事にしたい力
- 俯瞰力
- 相談者からの話題を広い視野で聞くことができる力=相談者の狭くなった視野を和らげる
- 分析力
- 相談者の価値観や行動特性を分析できる力
- 伝達力
- 相談者によって使う言葉を適切に使い分ける力
上記はいずれもスキルとなりますので、磨くことで上達させることができます。(磨く方法は本サイトで紹介します。)